走り出せ、コスモス<前編>
授業でよく分からないところがあって、先生に聞きに行ってみることにした。
もちろん、藤石先生に。
もう3回授業を受けたけど、
あの人は完全にヤリ手だ…!
この先生についていけば、
一高でも高いレベルを目指していける気さえしてくる。
「先生、質問してもいいですか?」
初めて先生達の部屋に入った。
そして、藤石先生のデスクの横に立つ。
「ん 何ですか?」
うわあ~~
初会話~~!
「えっと ここ…
ど、どうやって訳すんですか?」
先生との初会話、
まるで芸能人と会ったみたいな感覚になって
うまくしゃべれない。
「えーとこれは…
えっと、このheからschoolをひとつのまとまりとして考えて…」
先生は、ゆっくり丁寧に教えてくれた。
授業とはちょっと違って
その声は大人っぽくて
少し ドキドキした