走り出せ、コスモス<前編>
第3章

ともだち



鳥の声がきこえる。

朝日のシャワーが、私に降り注いだ


窓の外は、へんに明るい


学校行くの、めんどくさいな…



でもこの部屋にずっと一人でいたら

きっと先生のことばっかり考えてしまうんだろう


それは… 


嫌だ…




制服に着替えても、まだ出て行く気がしなかった

お父さんやお母さんはどうにかなったとしても、

真緒ちゃんとかクラスの子に

笑顔…向けられるかな


CDプレイヤーのスイッチを入れ、イアホンを耳につけて目を閉じた

大好きな曲


聴覚に脳を集中させて、

少しだけ元気をもらった


・・・♪ ・・・♪



「おはよう」

少し、さっきよりいい気分で

部屋を出ることに成功した







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