微熱
微熱
「別にいーけど」

返ってきた言葉に驚いた。
断られるだろうと思っていたから余計に。
でもそれ以上に嬉しかった。

「ありがとう!」

「13日までだからな」

「うん、約束ね!」


"ケーキの作り方教えて!"


あたしがユキにこう頼んだ理由は、ユキ以上にお菓子作りが上手な人を知らないから。
ユキの作るお菓子の中でも、あたしはケーキが大好きだった。
店では売っていないようなフルーツたっぷりなケーキや、トッピングが鮮やかなケーキ。
どれも、ユキにしか作れないケーキ。
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