微熱
これでチョコレートケーキが作れると思って喜ぶあたしを見てユキは笑った。
「お前も女だったんだな」
「…いちいちムカつくよね、ユキって」
それもこれも明々後日に控えた、チョコレート会社の陰謀にのっかったからだ。
『告白するならチョコレートと』
そんなバカみたいなキャッチフレーズに騙されている女の子は何人いるだろう。
少なくてもあたしの周りはそんな子ばかり。
あたしは騙されたわけじゃないけど、でも他の人から見ればそれと同じなのだろう。
「で?誰にやるんだよ」
「えっとねー、百合子と心と美香と、あと佐倉くん!あ、ユキもいる?」
「いらねー」
「だよね!ユキなら自分で作ったほうが絶対美味しいはずだもん!」
たりめーだろ、と言うと思ってた。
だからデコピンくらいはされるだろうって、あたしはじっと構えていたのに。
「んなことねぇって」
いつになく弱気な声に驚いた。
「お前も女だったんだな」
「…いちいちムカつくよね、ユキって」
それもこれも明々後日に控えた、チョコレート会社の陰謀にのっかったからだ。
『告白するならチョコレートと』
そんなバカみたいなキャッチフレーズに騙されている女の子は何人いるだろう。
少なくてもあたしの周りはそんな子ばかり。
あたしは騙されたわけじゃないけど、でも他の人から見ればそれと同じなのだろう。
「で?誰にやるんだよ」
「えっとねー、百合子と心と美香と、あと佐倉くん!あ、ユキもいる?」
「いらねー」
「だよね!ユキなら自分で作ったほうが絶対美味しいはずだもん!」
たりめーだろ、と言うと思ってた。
だからデコピンくらいはされるだろうって、あたしはじっと構えていたのに。
「んなことねぇって」
いつになく弱気な声に驚いた。