初恋+one
「すんません」と小さく謝り、
ずれた眼鏡を押し上げてもう1度画面を良く見る。
これは・・・・・・・・・
「柊、だよな?」
「だろ。 題名『ニュー乃亜』だったし」
「え? でも、えぇ!? 髪が・・・・・」
短くないですか・・・・・・
俺の記憶では、柊の髪はすげー長い。
でも画面の中でピースしてる柊の髪は、
肩に当たるか当たらない位しかない。
なんでいきなり・・・・・・
食い入るように画面を見つめる俺から、
「もういい?」と言って首を傾げる創平。
前かがみにしていた姿勢を元に戻し、
手元にあるノートに視線を送る。
「すっげ、切ったな柊。
30cm位いったんじゃね?」
「なぁ・・・・・・・」
「アレかな」
「どれ」
「失恋」