初恋+one
「貴大・・・・・・。
聞きたいことがあるの」
図書室でテスト勉強する俺の元に、
数日前髪をばっさり切った柊がきた。
今日は創平がいなくて、
図書室には俺1人だった。
あれ?
今柊が着たから2人きり?
え? なんで??
一瞬心臓がドキドキしたけど、
いつもと違う柊にそんな気持ちはなくなった。
「いいよ。 前座りな。」
握っていたシャーペンを離し、
イスにもたれて柊を見る。
ゆっくりと柊もイスに座り、
何かを決心したかのように
俺を見た。
「教えて欲しいの。創平君のこと。
中学のとき、なにがあったの・・・・・?」
不思議と疑問は感じなかった。
なんで柊が創平の中学のこと知ってるとか、
何で柊がそれを聞くとか、
何となく分かった。
「林、か・・・・・・?」