初恋+one



なんか、抱きしめられてるみたい・・・



「これ届くけど詰め込みすぎて取れねぇ」


「そっ、そうなの!」


「なんか声でかくない?」



貴大ってこういうこと鈍感で、
なんかあたしばっかりドキドキしてる。



なんかずるいよ~・・・・・



ドキドキしすぎて心臓が破裂しちゃってとこで、



「よしっ、取れたぞ」


そう笑いながら、
本を手渡してくる貴大。



「ドウモ・・・・・」


「どーいたしまして」



「俺もなんか持ってこー」なんていいながら、


何もなかったようにあたしから離れていく貴大に少しがっかりした。


・・・・・なんて言えないけどね。



「あ、それ椅子使うの?」


「あー、うん。1番上の棚だし」


「貴大も届かないんだー」


「まぁ、俺も背ぇ高いって訳じゃないから」


「あたしよりは高いよ?」


「柊はちっちぇじゃん。
むしろ柊よりちっちゃかったら泣く」


「酷いーッ!!」



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