初恋+one
創平がいなくなった図書室は、
さっきよりもシンとしてる気がした。
創平は林の気持ちに気づいたんかな?
それとも自分の気持ちに気づいたんかな?
まぁ、どっちにしろ2人が惹かれあってることには変わりないだろうけど。
無意識のうちに漏れる溜息を、
そっと飲み込見ながら
机に広げられてる教科書をしまう。
創平が走って教室まで行ったんなら、
もう絶対着いてる頃だ。
柊はどうしたかなぁ・・・・・・
女2人はなしこんでるだろうところに、
いきなり創平が入っていくのを想像。
創平の事だから、
柊なんか無視してそーだな。
可哀想に、柊・・・・・・
肩に鞄をかけて、
図書室を後にする。
図書室を出て窓の外をちらりと見ると、
校門の横に座り込んでる柊を発見。
あ、やっぱり追い出されてる。
フッと鼻で笑って、
柊から視線を外したとき。
さっきのことを思い出す。