初恋+one
どう言い訳しても、
ある事実が頭の中で確信に変わる。
柊は旬が好きなんだ。
何年も好きだって言ってた。
その気持ちがそんなにすぐに変わると思えない。
気持ちは変わるものだけど、
柊はずっと好きでいそうな気がした。
2人から目をそらして、
靴箱から靴を床に投げつけた。
2人から目をそらしたつもりなのに、
目を凝らして見つめた映像が頭から離れない。
目を瞑っても、
まぶたの裏に写ってる。
そんな2人の姿を思い出すだけで、
胸が詰まって死にそうだ。
靴を履いて、
2人を見ないように校舎から出る。