初恋+one
―――・・・・・・
「・・・・・・っ!
お、おおおおはようっ!!」
「・・・・・おはよ」
朝一発目。
下駄箱のところで、
朝練終わりの貴大と遭遇。
あたしはと言うと、
ローファー片手に固まるだけ。
そのあたしの隣を、
何事もなかったかのように通る貴大。
「あ、ちょっとまって!」
急いでローファーを靴箱にしまって、
少し歩き出した貴大を追う。
振り返った貴大。
前髪が少し伸びていて、
綺麗な瞳に少し掛かっていた。
「教室までさ、一緒に行こうよ」
そばまで寄って、
満面の笑みで貴大を見上げる。