初恋+one
「うん・・・・・・・」
笑った。
確かに笑ったのに、
いつもと違う笑顔に違和感を感じる。
「貴大・・・・・・?」
「ん? 何」
「ううん。何でも、ないや・・・・」
「そっか」
また笑ったけど、
どこかが違う・・・・・・・
瞳から、笑顔から
寂しさが滲み出てる。
どうかしたのかな・・・・・
貴大に何か言おうと、
唇を震わせたとき。
「乃亜ーーーッ!!」
廊下いっぱいに広がる、
のんちゃんの大声。