初恋+one
のんちゃんは普通の声で言ったあたしをバシッと叩いて、
「まだ未確認!
ってか別れそうって言ったじゃん!
まだ別れたとこまでいってないよ」
「でも、昨日・・・・・」
「その昨日になんかあったらしいの!
2人が学校終わりの帰り道ケンカしてるの見たの!」
「見間違いとかじゃ・・・」
「ないよ! 真美泣いてたもん」
そんな・・・・・
スカートをぎゅっと握る。
旬の事はもう好きじゃない。
でも、好きだったからこそ返って気になる。
好きだった人には、
幸せになってほしいよ・・・・・・
「・・・どうした?」
後ろから貴大の声。
のんちゃんは、「内緒ね」って
小声で言ってまたどこかへ走って行った。