初恋+one
恋、芽生え
“悲しいよ”
どこからか、そんな声が聞こえた。
辺りを見渡しても何もなくて、
あるのは、
自分の中の醜い感情。
俺が言いたいことだけ言って、
あいつの声に耳を塞いだ。
『他の奴と幸せに・・・・・』
そんなこと、
本気で思ってるわけじゃない。
そんな感情、芽生えてこない。
“悲しいよ”
そう言ったのは、
醜い“嘘”で固められた感情の中で苦しむ
俺の心なのかもしれない。