初恋+one
いくら考えても答えは出なくて、
でも目は柊を見つめたままで、
頭に浮かぶのは柊の事ばっか。
・・・・・・なにしてんだ? 俺。
何でこんなに柊の事気にしてるんだよ。
あんまりしゃべったことないっつーの。
ぱっと前を見て、頬杖をつく。
なんだ、俺。
なんかおかしいのか?
気のせいか心臓がいつもより早く動いてる気がする。
・・・・・・わっかんねぇ
小さく溜息をついて、
黒板に目を向けるとなぜか見てしまう柊。
「いや・・・・・だからなんで?」
小さく小さく漏れてしまった
“心の声”は、
俺だけに聞こえて、
俺の心の中でずっと響いていた。