初恋+one
その方が、
『あいつ』のためにもなる。
俺さえ我慢すれば、
すべてが丸く収まる。
それに、
いつまでも好きでいるなんか、
アホっぽいし・・・・・・・・
廊下をフラフラ歩き、
時間を見計らって教室に変える。
席のほうを見ると、
黒い卵焼きを口に入れるかどうか悩んでる創平。
「お、おかえり」
「ん」
「コレ喰っても大丈夫だよな?」
「大丈夫・・・・・・・・たぶん」
「不安だ・・・・・・」
なにやらブツブツ言ってる創平を無視し、
また弁当を手に取る。
「ねぇ、創平」
聞こえた声に視線をずらすと、
いつのまにか今まででいなかった林。
少し離れた所で、
創平に向かって来い来い手を振ってる。