初恋+one



きらきらって感じで見つめるあたしを見ながら、大きく溜息をついて、



「今はあたしより、乃亜。
最近どうなってんの?

愚痴とか聞かないけど・・・・・・」



「だから~、あたしはあかり・・・」


「どうなの?」



あたしの声を覆うように強く言い直され、
これ以上言うに言えなくなってしまった。




もーう・・・・・・・・




「どうともないよ」



あるにはあるけど、
そんな相談するほどの事でもないしね。



「嘘だ」


しれっと言い放ったあたしを無視して、
じっくり見てくるあかり。



嘘って・・・・なんで?




胸のうちを見透かされて、
一瞬ドキッとする。


あたしから目を離さないあかり。


その強い視線に、
ついつい視線を逸らしてしまう。


目をあわすたびに、逸らす。


これを繰り返していると、



「あぁー、もうっ! 言うってば!!」



先に折れてしまったのはあたし。

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