初恋+one
「んんっ。
・・・・・・・前向いて」
先生の咳払いを聞いて、
急いで黒板に目を向ける。
さっきより多くの文字が書いてあって、急いでノートに取り始める。
やっべ・・・・・・・めんどくせぇ。
机に肘を突きながら、
だらだらノートをとっている最中。
先生が教室を歩き回って、
いくつかの詩か、短歌を読んでいる。
全く聞いてなかったけど、
1つの短歌で、
ノートを取る俺の手が止まった。
「さきさきと、
セロリ噛みいてあどけなき、
汝を愛する理由はいらず」
何故だかはわからない。
ただ、その短歌を聞いて大きく胸が高鳴った。
なんだ・・・・・・?
不思議に思いながら、
先生の説明に耳を傾ける。