初恋+one
頭痛、腰痛、腹痛。
今日はどれで乗り切ろうか・・・・・・
目の前にあるドアを開いて、
ゆっくりとした歩調で中に入る。
「あら、柊さん。
今日も来たの? 最近多いわねぇ」
心配そうな顔をした先生に、
「すいません。なんか熱っぽくて・・・・」
考えていた別の言い訳を言う。
もちろん、本当に熱なんてない。
ココは学校の保健室。
あたしは毎週火・木曜日保健室で過ごしていた。
保険の先生に断り、ベッドに横になる。
あたしが保健室に来るようになったのは先週から。
その理由は、
100人に聞けば100人が「どうでもいい」と言うことだと思う。
あたしが保健室に来る時間。
それは決まって選択美術の授業ときだ。
さかのぼるとこ1週間前。
あたしの中でだけ、事件が起こった。