初恋+one
それは、人の似顔絵を書く。
それだけなんだけども、
それがかなり厄介なことに
あたしの相手が・・・・・
青木君なんだな・・・・・
はぁ、と溜息をついて
布団を頭まで上げた。
先生のくじ引きで決まったことだからぐちぐち文句も言えないし。
第一あたしは青木君の事避けてるし。
似顔絵とか、
そんな気まずい、気まずい・・・・・・・
だから最初の下絵のとこから、
あたしは休みっぱなしなのだ。
それはまずいとは思ってるんだけどなぁ・・・・・・
布団の中で頭を抱える。
先生のプリントをめくる音が静かな教室に響いて、あたしの頭をさらにぐちゃぐちゃにする。
「どうしよぅ・・・・・」
それだけ口にすると、
あたしに睡魔が襲ってきて静かに目を閉じた。