初恋+one
もうどうしていいかわからなくて、
頭の中グチャグチャで嫌なの・・・・・・
あたしは旬が好きなのに、
頭の中が青木君でいっぱいになるのが
怖いの・・・・・・・・・
全部話し終わったとき、
何故だかわからないけど涙が出た。
俯いて、手で顔を覆っていると
「自分に素直になればいいじゃない」
静かなあかりの声が保健室に響く。
その淡々とした声があたしの頭でも響いている。
そっと顔を上げると、
どこか切なげで、悲しそうなあかり表情。
「素直になって、
自分の気持ちを認めたらいいじゃない。
気づくのが遅いだけで乃亜は傷つくよ」
ベッドの端に座ってきて、
肘の上においていたあたしの手を握ってきた。
「乃亜は、貴大が好きなんだよ・・・・」
「違うよ・・・・・・・・」
「違わない。じゃなきゃ、悩まない」
あんまりじっと見てくるから、
あたしはまた俯いてしまった。
あたしは、旬が好きなんだもん
青木君じゃ、ないよ・・・・・・