初恋+one
「だって違うんでしょ?」
「違う、けど・・・・・・・」
「なら、問題ないじゃん。
“オトモダチ”で」
そう飄々と言い放つあかりに、
口ごもってしまう。
いや、口ごもる理由はないんだけど・・・・・
「あれ? どったの、乃亜チャン?」
にやりと笑うあかりは、
なんて悪い顔してるんだ・・・・
そんなあかりにあたしもムキになって言い返す。
「違うもーん。全然違うもーん」
プーッと頬を膨らましながら、
そのままぷいっと顔をそらした。
「ふーん。じゃ、教室帰ろ」
そういってまたあっさりと引いていったあかり。
あれ? なんか誘導された?
首をかしげながらのそのそと布団から出て、先に出て行ったあかりを追いかける。
追いついたとき、
「教室着いたら貴大に謝りなよ」
とあかりに言われた。