初恋+one
「あっがりぃ~!」
机の上に広げたトランプ。
手元にあるトランプが全部なくなったときに、
柊は歓喜の声を上げた。
今は自習。
先生がいないのをいい事に、
女子達が1つの机に集まっていた。
その中には柊もいて、
何故か当たり前のようにチラチラ見てしまう俺がいる。
「女子って気楽だよなぁ」
俺の後ろの席に勝手に座っていた創平が、
俺のプリントの答案を写しながら言った。
「そうだなぁ。っつか写せた?」
「まだ。プリント今日までなのに、
トランプとかやってて大丈夫なのか?」
「女子も、お前には
言われたくないと思うよ」
創平も、先週配られた
プリント今やってんだろうが。
溜息をついて、
後ろを向いて机に頬ずえをつく。
「・・・・・・てへっ」
「・・・・・・・」
「てへっ」と、
可愛く笑った創平に鳥肌が立った。
激しくキモイ・・・・・・・