初恋+one
そう思っているものの、
胸がドキドキして落ち着かない。
もしかして本当にあたしのこと・・・
「いや、違うでしょ!!」
トイレで1人叫ぶあたし。
あたしの声の所為か、
掃除ロッカーの中のほうきが倒れる音がした。
落ち着け、あたし・・・・・
いつからそんなに自意識過剰になった?
そんな勝手に思ったら、
貴大にも悪いじゃんかっ!!
頬をぺちぺち叩きながら、
「正常に戻れ・・・・・」と呟く。
顔の赤みは引いたものの、
今度は叩きすぎて赤くなってしまった。
ゆっくり廊下を歩く。
教室の前で大きく息を吸うと、
「よしっ」と自分に気合を入れなおして、
静かに教室のドアを開けた。
「わっ、びっくりした」
「あ、ごめんね?」
ドアを開けると、
目の前には真美ちゃんが立っていた。