初恋+one
一応、ライバル・・・・・
ちょっと下を向いて、
真美ちゃんと目線をそらした。
・・・・なんか気まずいし。
「えっと、それじゃ」
早くみんなのところへ帰ろう。
そう思って歩き出したのに、
「あ! 乃亜ちゃんちょっといいかな?」
腕をつかまれ教室の隅へ。
なんでぇ・・・・・
「聞いたんだけどね?」
なるべく真美ちゃんの目を見ないように、
そう思っていたあたしの視界に割り込む真美ちゃん。
「乃亜ちゃんて、旬が好きなの?」
うぎゃ! いきなりですかーい。
なるべく態度を変えないように、
それだけ注意しながら首をかしげた。
すると安心したように、
「よかったー・・・・・」
どうやら、『違う』と判断した模様。
ほんとに可愛い笑顔で胸をなでおろす真美ちゃん