初恋+one
「なにかあったの?」
なにげなく。
本当になにげなく聞いた。
でも、
“聞かなきゃよかったのかな。”
そう思うのは、
少し遅すぎたのかもしれない。
「あたし、この間から旬と付き合い初めたんだ」
―――――ドキンッ
おおきく血液が脈打つ。
心臓じゃなく、頭で脈打っているのではないかと思うくらい。
大きく、大きく、大きく。
頭に信号が伝わってくる。
「乃亜ちゃん・・・・・・?」
真美ちゃんの声で、ハッと我に返る。