初恋+one


携帯画面を冷たく見下ろしながら、
今頃周りをを気にせずはっちゃけてるだろう2人が想像できた。



周りに迷惑かけてんだろうな・・・・・




「どうしたの?」


「え?」




目の前には、
きょとんとした柊。




「いや、なんか顔が・・・・
めっちゃ眉間に皺! みたいな?」



「あぁ、あははは。あ、そだ。
2人もうたこ焼きんとこいないって」


「えぇぇぇ!! なんで!?」


「なんでって・・・これ?」




柊の顔の前にさっき創平から来た
メールを聞かせられる範囲で言った。




「・・・・逆に殺られちゃえ」


あ、俺と一緒のこと言ってる。




まだ花火が打ち上がってる頃。

だんだん人が多くなってきて、
下駄の柊を気遣い人の少ないところまで歩いた。


「で、どうする?
もう2人になっちゃったし、帰る?」


“まだ帰るな”

喉まで声がでかかった。
こんな事いえないし、ましてや柊は好きな奴がいる。

もしかしたら、
今日は好きな奴と来たかったかもしれない。



「んー、でもまだ花火続いてるし、
せめて終わるまで、ね?」



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