初恋+one
「お祭りだよ、乃亜!!」
あかりのこの一言から始まった今日。
何がなんだか良くわからないまま、
創平君に会って理由を知った。
なんでこのメンツなのかは不明。
でも、精一杯お祭りを楽しんでた。
・・・・・・・・・のに。
「はぁっ、はぁ・・・・・・・」
なれない下駄で走った所為か、
鼻緒のところが痛い。
膝に手を付いて、息を整ええる。
何で、走ったのか。
その理由は、今より数分前。
「もう、花火終わるな」
「うん・・・・・・・・」
貴大の隣で見上げた花火。
綺麗で、綺麗で。
なんだか泣きそうになった。
貴大の隣で見る花火は、
毎年見ていた花火と違って見えて、
何故だか泣けてしまった。