存在
「麗香…。」
あたしは気になっていた。
「なんか、感じ悪い子だね。」
と嘉奈子が言う。
あたしは軽く笑って流した。

「うー、入学式やだよー。」
嘉奈子がまたしゃべり始める。
「寝ときゃすぐ終わるって。」
そう言ったのは、手塚敬浩。
嘉奈子の隣の席の男子。
嘉奈子はどんどん友達を作っていく。
私も友達作んなきゃ…
〖きゃははは〗
楽しそうな声。
誰だろ?と思いながら軽く見た。
5人くらいの女子。
その真ん中でハシャグ子。
それは、あたしの後ろの席の静かそうな子だった。


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