【短編】私はあなたの4番目。
翔の怒りに満ちた表情を見て、ああ殴られたんだ、と感じた。

「本気で言ってるのか…。」

「…そうだよ…。」

「何でわからないんだ…。」

「…何が?わかるわけない…。私は、翔の彼女である以上、翔にとって1番がいいよ…。」

1番になれないなら。

もう、辛い思いしたくないし、翔の辛い顔も見たくないから。

「…別れよう、翔…。」

殴られた拍子に落ちた鞄を拾って、翔に背を向けた。

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