好きと嫌いの割合
それでも‥
「あと、ちょっとだし昼寝しよーよ」
そう言い、ゴロンと横たわる海斗の横に
あたしも横たわる。
午後の間にあたためられたコンクリートで
じわーっと暖かさがピッタリくっついた背中に伝わる。
たまに吹き通る涼しい風が気持ちいい。
「手ぇ繋いでいい?」
視線だけを向けて、手を差し出す海斗。
「なに言ってんの?
調子のらないでよね」
なるべく無駄に冷静を保って言うあたしに
「ちぇ‥」とふてくされる彼。
そんな彼を尻目に、
手‥やっぱ繋ぎたかったかも。
ーー‥なんて、後悔してしまったのが
なんだか恥ずかしいような‥変な感覚で
やっぱ海斗がすきだなあなんて確信してしまった。