好きと嫌いの割合

「夏帆!」


教室内を見渡していたあたしに

ポンッと肩を叩いた亜美は

「あそこだよ」とある場所へと指を指す。


亜美の指の先にあったのは呆れるほどの女子の集団。

その中心に海斗がいるんだってことは

甘い声で話し掛けている集団の声で分かった。


「なんか行きづらいんだ――‥」


そう言いながら亜美の方へ視線を送ると

佐賀くんだとかいう人と仲良く話している真っ最中。

海斗と佐賀くんは同じクラスだったのね


あんなに上機嫌だったのはこのせいか。



……納得。


付き合ってるんだろうか?あの2人。


< 115 / 160 >

この作品をシェア

pagetop