好きと嫌いの割合
海斗と一回も目を合わせずに早口で言ったから
海斗があたしの言葉を聞き取れたのかも
どんな表情してるのかも分からない。
とりあえずはノルマクリアだ!
さっさと帰ろう。
海斗に言いたいことを言うだけ言ったあたしは
亜美のいない方の扉から出ようと方向転換して歩く。
よくよく考えれば
その言葉はハズい且つバカっぽいんだけど…
ま、このクラスに来ることもないしいっか。
1人、満足感に浸っていると
「かほ…?
…夏帆じゃん!
どうしたの?来てくれたの?!」
見事に気づかれてしまった。