好きと嫌いの割合

「俺って有言実行する男だろ?」


海斗は首を傾げて話し始める。


「そうだね」


苦笑しながら言うあたし。


苦笑しかできないのは

クラスの女子たちの嫉妬深い視線が

気にしてるわけじゃないのにガンガン突き刺さってくるから。


だから、話を終わらせたいのに


「夏帆が信じてくれるまで

 有言実行を貫いてみせるから!」


まだ続くらしい…


てか、


「信じたらもう終わりなの?」


「終わりじゃないに決まってんじゃん!

 実行する内容が変わるだけ。」


「なんだそりゃ」


「信じてくれたら分かるよ」


あたしはなんでそんなに“信じて”ほしいのかが分からなかった…





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