好きと嫌いの割合

「ちょっと、海斗ってば!」


「えっ、なになに?」


少し前でのんびりしている海斗の服をつかんで言ってみると

あたしの行動に驚いたのか

あたしの顔を覗き込んでくる。


「ち、近い‥っ」



あたしの声に反応してくれたのはいいんだけど

顔の近さに思わず声をあげてしまった。



海斗はその声にビクッと肩を 揺らして、


「俺、今スッゴく嬉しいんだ」


そうニッコリ笑う。


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