好きと嫌いの割合
「じゃあね~」
海斗は厄介な種をまいて去って行った。
その種が芽を出すのは
海斗が姿を消してからで・・・
「ねえ、夏帆
海斗くんと知り合いだったの??」
亜美がすっごい勢いで聞いてきた。
「ちょっと!どういう関係?」
「えっ?いつからよ!!」
「海斗くんに告ろうと思ってたのにぃ~」
亜美に続いてクラスの女子も一斉に騒ぎだす。
一斉に話されて何から話せば…
って、話すこともないんだけど。
「「ねえ、夏帆!!!」
全員の声が揃い、やっとあたしがしゃべれるようになって
「勝手に言いすぎだから!
何にもないの!」
しっかりと全ての質問を全否定した。
一瞬、静かになったと思って
一安心したのもつかの間。