好きと嫌いの割合
買い物は終わっていて、もう家に帰ろうとしたとき、
1人の男があたしの目に映った。
「‥‥‥海斗?」
映ったのは、あたしの好きな人である海斗。
偶然だなあー、なんてぼんやり見ていたら
海斗の足は大人の世界が広がる場所へと向かっていた。
…なん、で?
見間違いじゃない。
でも、見忘れだった。
海斗の隣にはどこか見覚えのある顔。
同じ学校の…挑戦状まがいなことをいってきた人だ。
思い浮かぶのは花春祭での出来事。