好きと嫌いの割合
「花春祭ってのは、
男の子と回るって決まってるんだよ。
もしかして海斗くんに誘われた・・とか?!」
「まあ・・」
「だっから海斗くんの取り巻きたちが嘆いてたのかぁ~」
「は?」
「そりゃー、好きな人と回りたいがために
皆、必死になるじゃん!!」
半ば興奮気味の亜美は
一呼吸おいてから言葉を続ける。
「決まった相手とじゃないと、どこも行けないの。
イコールずーっと一緒に回るってこと!」
「ちなみに佐賀くんと回るんだ」とウキウキして言う亜美。
行動早ッ!
って、あたしが遅いのか?
どっちにしても、あたしは男と回ろうなんて気はない。
「それって絶対なの?
男と回らないといけないっていうの」
「うん、相手がいない場合はくじ引き大会で決めるらしいよ?」
く…くじ引きって。