好きと嫌いの割合

「と、とにかく俺の言いたいことは…あぁー!!じゃなくてっ!」


海斗がやばい…

ついに壊れた!


「海斗…だいじょーぶ?」


おそるおそる聞いてみる。


「明日、迎えに来るから」


「へ?」


そう早口で言った海斗は

「じゃあ」と言葉を繋げて自分のクラスへ帰って行く。



しばらく海斗の後ろ姿をぼんやり眺めていると、


「夏帆ー!

 なんて言われたあ?」


さっきまで他の子といたはずの

亜美がぶっ飛んできた。


「こんの、薄情者ぉ~!」


「ちょっと、気を使ってあげたんじゃない!!

 感謝しなさいよ~」


にやにや笑いながら言う亜美は

妙に不気味で余計なお世話だ!



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