好きと嫌いの割合
「夏帆、行こー」
そんなの関係なしと言うようににこやかに言う海斗。
「あ・・うん」
海斗に手を引かれるがままに足を進める。
ついた先は、
「ここって、海斗のクラスだよね?」
「夏帆、ごめん!
俺のクラスが初日の午前中なんだよねえ。
つまんないかもしんないけど、
終わるまで待っててくれない?」
そう顔の前で手を合わせて言う海斗。
あたしのクラスは明日の午前中に
カフェを開く。
かと言って、
その間に他のクラスを見れないわけじゃなく
時間制で割り振ってあるから
3分の2くらい子が1・2時間で終わる。
海斗も同じで
すぐ終わるだろうと思ってOKしたが
――海斗は3分の1の方に含まれるらしい。
聞かずとも分かった。
看板見て確信した。