好きと嫌いの割合
代わりに、
「かーほちゃん」
話しかけられたときと同じテンションで
海斗の友達がいた。
…もう、いなくていいっつの。
「俺、直人(ナオト)ってゆーの。
覚えといてよ」
そう言い残すとあたしのオレンジジュースのコップを
持って教室の奥へ消えていった。
直人…ねぇ?
覚えといてもしょーがないでしょ。
また、直人が来る前に戻り
今度はオレンジジュースもなければ
話し相手もいない。
この状況を切り抜けろ、というのは
あまりに退屈しすぎて無茶だ。
――と、いうことで。
ホストカフェ脱出!