好きと嫌いの割合
「さあー、次いこ
次!」
張り切ってあたしの前を歩く直人。
そのとき――
「午前の部は終了です。
午後の部の生徒は配置についてください―――」
放送で流れてくる声は
繰り返します、と同じ言葉を言う先生の声。
「あ、もうそんな時間かよ」
直人がポツリと呟く。
近くの時計を見てみると
時計の針は12時、丁度だった。
「お腹、空いてない?」
時計に意識が集中してたあたしの
目線を合わせて聞く直人。