好きと嫌いの割合
「う゛…
いったぁ」
あまりの人数に方向感覚も分かんなくなって
ただ、やみくもに海斗について行ったら
…海斗のやつ、急に止まりやがった。
「あ、大丈夫?」
思いっきり海斗の背中に鼻をぶつけたあたしに
心配そうに振り返る。
「だいじょ…――」
「んじゃあ、この2人で」
大丈夫じゃない、
そう言おうとしたのに
海斗の言葉でその言葉はどこかへ消えて…
海斗の視線が既にあたしから違う場所へ向けられていた。
そして、
「はいはーい。
1組様、参加ー!」
ウキウキと弾んだ声が聞こえた。