好きと嫌いの割合
ーーなんて、1人で葛藤していると
後ろから足音が聞こえてきた。
海斗?と思い振り返ると、
…海斗ではなく、
ケバい化粧に身を包んだ海斗の取り巻きの中の1人だった。
近づいてくる足音は一定。
止まる気配はない。
やっと帰ってくれるのか…
すっかり安心しきったあたしが溜息を吐くと同時に
「忠告だから…海斗から離れて」
ボソッと呟き、あたしを睨み付けながら
あたしの横を通り過ぎる彼女。