はちまきに想いを込めて


「どうー? 似合う?」



そう言って、笑いながら問いかける敬吾くん。


似合うどころか、
ヘアピンひとつで女の子になってしまう。


女のあたしより、可愛いかも…。



「めっちゃ似合ってる!
けど、ちょっと曲がってるよ?」

「マジ?
結愛、直してー!」

「しょーがないなぁー」



あたしは敬吾くんの前髪に手をかけた。


けれど、前髪が手に触れた瞬間、
なんだか恥ずかしくなって。

ドキドキしながらヘアピンを直す。



「で、できたよ//」

「ありがとー、結愛っ」




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