はちまきに想いを込めて


「でも、久賀は人気だろうね」



暁未ちゃんの一言が、

やる気になっていたあたしを現実に引き戻す。



敬吾くんは、見た目が完璧だから、

女子にモテモテ。


当然、はちまきを欲しがる女子達は多いだろう。


なんの取り柄もないあたしが、はちまきをもらえるわけないし。



「けどさ、言ってみなきゃ分かんないよ?」



暁未ちゃんは、

あたしを天国に行かせたいのか、
地獄に落としたいのか、

よく分からない。


まぁひとつ言えるのは、

思ったことを口にしてるだけ。


1番たち悪い気がするけどさ。




< 8 / 25 >

この作品をシェア

pagetop