The Last Story
真実
メイン通りを歩いていくと城が目の前に見えてきたた。
遠くからはそれほどには感じていなかったが城の前に来るとその天まで届きそうな高さに驚く。
目に入りきらないその大きさは王を探し出せるか少し不安を感じさせるものだった。

城の目の前ではすでに人だかりができていて自分もその集まっている後ろ側に並んだ。空は夕焼けから暗闇に変わりだし、暗闇のあちこちから１番星２番星と星が輝きだしてきた。

空が全て暗闇に包まれた頃だろうか、大きな音楽と共に橋がゆっくりと下りてきた。
どうやら祭りが始まったようだ。
先ほどから活気付いていた町の店々もよりいっそう賑わいをみせる。
僕は橋が下りたと同時に入っていく村人と一緒に城に入っていった。
門の入り口辺りでは憲兵が大声で注意を促している。
『城に入ろうとしたものは直ちに拘束し、場合によっては武力的排除も考えられるのでご注意のことよろしくお願いします。あと剣等の武器は入り口前の私どもに預けてください』
小刀さえあれば十分だろう。それよりも剣を持っていて捕まるほうが厄介だ。
僕は憲兵に剣を預けに向かう。






< 9 / 16 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop