サイテー彼氏
「ちょっ!自分で歩けるよ!」

「此処滑るからこのまま上るぞ」          

 なんだ、こいつサイテーな所だけじゃないじゃんと心で私は思った   

「よし!着いたぞ!見てみろ!この景色を!」     

「うわ〜!綺麗!!」   

 そこには夕焼けに染まった街があり一望出来た 

「此処は俺のお気に入りの場所なんだ!夕焼けに染まった街を一望出来るから好き
 なんだ!アリスを連れて来たくなったから連れて来た」

「あっ、ありがとう」   

 えっ?何?私どうしたの?こいつはサイテーな男なのよ!何気許してるの私?
 この気持ちは何?私は心の中で考えた      

「黙ってどうした?」    

「えっ?いや、何でもないよ」           

 いけないいけない!こいつはサイテーな男なんだ!心の中で決め付ける私  

「さっ!帰るぞ!遅くなるからな」         

 二人でバイクに戻り帰路につく         

「今日はありがとう」  

「明日から朝迎えに来るから一緒に学校行くぞ!俺が言ったら行くんだ!良いな!」

「勝手に決めないでよ!」

「7時50分に出て来いよ!」

「ちょっ!勝手に!!」 

 私の話を無視して去って行く        

「サイテー!一瞬良い奴だと思ったのに!」      

 次の日         

「行ってきます」     

「いってらっしゃい」
   
 見送る母を背に玄関で靴を履いてドアを開けると奴が居て私は驚いた

「ぎゃ~!何で居るの!?」 

「遅い!!朝迎えに来るからって言ったろ?メット付けろ!遅刻するぞ!」

 と言い雪也は私にヘルメットを投げて渡す   



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