サイテー彼氏
 急いで屋上に来たせいか息があがっている   

「ちょっ!どうしたのよ?」

「だっ、だって昼休みにあのサイテー男が来るんだよ!?ムカついてるのに
 これ以上付きまとわれたくないよ!」          

「あんた相当雪也君の事嫌ってるわね」       

「当たり前よ!あんなサイテー男!自分勝手でわがままで!!」         

「テレビでは凄く礼儀正しくて他の芸能人に可愛がられてるけどな?」      

「良い顔してるだけよ!!」 

 と怒鳴り散らす

「そうかな?」       

「美羽子も目覚ましなさいよ!あいつサイテーだよ!」 

「そうね、あんたは確かに付きまとわれてるかもしれないよ、でも私は
 好きな気持ちは変わらない♪ファンとしてね」

 手摺りに寄りかかり笑顔で話す美羽子

「私がレクイエムサディストを好きなのと同じだ、重症だわ」        

 私は呆れた      

「ふふふ」

「さっ、ご飯食べよう」  

 美羽子の言葉に床に座る私と美羽子

「アリス最近パンばかりだよね?」          

「何か作るの面倒でさ」

「あんたそんなんだから彼氏出来ないのよ!」     

「料理は関係なくない?」  

「男の子は可愛くて性格良くて一途で料理が出来る子が良いの!あんた当てはまる?」

 美羽子が熱弁する           

「うっ!一途以外は当てはまらないや」       

 私は美羽子の言葉にしぼむ

「だから料理上手くなりなさい!」          

「はい、分かりました」  

「さっ!食べたし教室に戻ろう」         
 私は言う

「うん」

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