(まだ完結してないです。タイトルは仮)死体の法則
②頼りにならない刑事
エヘンと咳払いをする。
『この中に犯人がいる!』
そう言うと、新米刑事の花山がおぉっと驚いている。
『別に驚くことじゃない。実はこの中に目撃者もいるのだ』
花山はまた驚き、頭をポリポリ掻いている。フケが机に落ちた。汚い、不潔だ。
『えっと…目撃者は誰なんですか?』
花山は当然の質問をした。
だが、性格の悪い俺は簡単には教えない。
『キキコミをしろ!今すぐ病院へ行ってこい!』
花山はすっと立ち上がり『はい!』と言った。
普通のドラマや普通の推理小説でも有り得ない展開。
刑事は二人だけか!漫才のようなツッコミを入れられそうだが、実際に二人しかいないんだから仕方ない。
笑われようが、何されようが、事件は解決の方へすすんでる……はず。
実は俺、推理とか苦手だ。
犯人は誰かなんて分かるわけがない。
更に!目撃者なんてのもいるかどうかも分からない。さーて、花山は解決してくれるだろうか……頼む!花山!解決したら昼飯奢るから!


先輩の羽山さんは凄いなぁ。
目撃者がいるなら、誰なのか聞いて、容疑者から事情聴取すればいいのに。けれど、その大事な役を俺にやらせてくれるんだからなぁ。
犯人が誰か分かったら昇進したりして。
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