暴走☆執事と炸裂ラヴァーデイス
間もなく聞こえる穏やかな寝息。


──やっぱり、疲れていたのだろう。


それを聞きながら、宏海はなんだか複雑な気分だった。

はっちゃけた彼女の性格が、切ない記憶とともに“あのひと”を思い出させるから。



今でも──、最後一度だけ抱きしめたぬくもりを覚えている。


否、忘れられない。



思わずみやびの柔らかい髪を撫でて、宏海は唇を噛みしめた。


寝顔を見てたら、いつの間にか“あのひと”と重ねてしまったみたいだ。




そんなはず、ないのに。

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